遠藤捨三の世界

こちらは、空き地の詩人・遠藤捨三の愛好家(好事家)のための会員制ブログです。

自分のライフスタイル。

 私が生まれたのが1972年。90年代初頭にバブル経済が崩壊するまでは、「一億総中流家庭」をモットーに経済的な豊かさを求め、個人が生き方に疑問を持つ時代ではありませんでした。


 右肩上がりの経済成長が終わり、経費削減、派遣社員制度が普及、それから「30年が失われ」ます。終身雇用神話が崩壊すると、人々は成功のチャンスを求め、ベンチャー企業、SOHOなど、独立起業がもてはやされ始めました。今思うと、会社が経営難の時代に、独立しろというのは人減らし以外の何物でもないですね。学生だった頃はフリーターでも海外旅行に行けると聞いていましたから、急転直下の変化に戸惑うばかりでした。派遣制度だ、スキルアップのための転職だ、独立起業だ、とずいぶん振り回されたと思います。


 私のような就職活動もろくにしないバンドマンは、どの世代でも食えなかったかもしれませんが、就職氷河はいい大学に入って真面目に就職活動をした人も飲み込んでいきました。ニート、パラサイトシングル、ひきこもり、ネットカフェ難民ワーキングプアなど、時代時代で呼び方は様々ですが、すべてロストジェレーションと言われた団塊ジュニア世代の呼び名です。そんな失われた時代が30年続きました。


 政府はよく「景気の回復」という言葉を使いますが、異常だったのはバブル景気の方で、経済成長率が戦後の焼け野原からの復興の水準に戻るわけがありません。成熟期を経て衰退期に入った日本経済で、本気でバブル水準の景気への「回復」を夢見ているのでしょうか。


 では、どのくらいの生活レベルが適正なのでしょうか。何を持って適正水準とするのか、個人の生活レベルで言えば、月にいくら収入があれば充分なのでしょう。もしかしたらそれに答えはなく、

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